2005年9月議会
第88号議案 平成17年度
大野城市介護保険特別会計補正予算(第2号)について反対討論
 
 3番日本共産党 松下真一です。私は、第88号議案 平成17年度大野城市介護保険特別会計補正予算(第2号)について反対討論をします。

 今回提起されました第88号議案は、介護保険法の改正により介護保健施設などの利用者に居住費と食事代を全額自己負担にすることから、その財源である施設介護サービス給付費を減額する、財源変更が主な事項です。

この法改正により、施設利用者の内低所得者については、軽減措置がありますが、一定所得がある利用者については、自己負担になりその負担額は、要介護度5で4人部屋を基準にした場合の国が示す「基準費用額」は、食事代が月42,000円居住費が10,000円になります。

しかしこの金額は施設との契約により決定され、事実上青天井に跳ね上がる危険性を持っています。利用者はこれに介護利用料1割負担金も支払う事になり、本人もしくは家族は大きな負担を強いられることになります。

 また、今回の改正は施設利用者の直接の負担だけでなく、介護施設も介護報酬を引き下げられますので施設経営自体も苦しくなります、これが青天井に跳ね上がる要因にもなりかねません。

 一般質問での部長回答でも、本来介護サービスとは在宅介護が基本であることを発言されました。

 それならば、在宅で介護をされてある家庭に対し、施設利用者と同様のサービス、つまり家族の負担を軽減する支援策を講ずるのが、本来あるべき改正ではないでしょうか?

 しかし今回の改正は、施設利用者への負担増を打ち出し、お金がない高齢者は、施設を利用することを
敬遠させてしまう、到底福祉の精神が見られない冷たい改正であります。

 本市の介護サービス事業は、市単費で高齢者福祉サービスを行ってありますが、今回の改正にはとても対応できるものではなく、現在のサービスの質を維持するには、介護保険事業以外で、市の財源を使い新たな事業を構築する方法しかありませんが、現在本市の考えは、国からの指示が無く国の基準を遵守するため利用者負担の軽減措置の拡大は、考えてない。という見解でした。

今後自治体独自の補助制度を広げる等の取り組みが要求されることと考えます。

 このように、法改正から実施までの期間も短く、施設も利用者も混乱し、将来自治体に新たな負担を強いられるような、今回の法改正そのもの対し、反対であります。

以上の理由から、今回提起されました平成17年度大野城市介護保険特別会計補正予算(第2号)に対し反対いたします。


認定第1号平成16年度
大野城市一般会計決算認定についての反対討論
 
 認定第1号平成16年度大野城市一般会計決算認定についての反対討論をおこいます。

 本市の平成16年度一般会計決算は実質収支額で5億百万円、の黒字決算、基金繰り入れ額の3億5千万円を引いた純繰越額が、1億5千万円の黒字であったことは、長期の不況経済社会の中で、本市の財政運営が堅実であったことや、フルコスト計算書による、事務事業の事後評価制度の導入による、行政努力の結果であると考えます。

 しかし、事後評価も行政の立場での評価なのか、市民の立場での事業の評価なのかで、その価値の意味合いが大きく変わると思います。

 本市の基金は、毎年着実に増額をし、平成16年度末で180億5千万円になり、今後の街路事業や土地区画整理事業、少子高齢社会に対応する施設整備やソフト施策の展開に必要な財源は、おおむね確保できた、と説明があります。

この説明からすると都市基盤整備事業や施設の整備等の、ハード事業が大半を占め、ソフト事業はまだ々先に実施するか、限定した施策で我慢をしなければいけない、と説明してあるように感じます。

また、将来に於いて住民に大きな負担が掛かってくる水道事業や、施策の転換の必要性がありながら永年続けている、同和団体への補助金支出、また、土地区画整理事業において将来の清算金負担の発生等々、市民が知らないで進められる事業も多々あります。

 決算の数値だけでは、市民のニーズに合った事業なのか、行政主導でおこなう事業なのかはその内容は理解しがたいものがあると思います。

 その1つに、毎回、一般会計決算認定の反対討論で指摘をしています、同和事業があります。差別問題や人権問題の今までの経緯から、なかなか事業の転換を進められないでいますが、特定団体への過剰な補助金支出は、かえって逆差別や市民の不要な不信感を抱く要因になるのではないでしょうか。

 もう1つが、水問題です。日本共産党は一貫して無用なダム建設を反対してきました。決算認定の福岡地区水道企業団出資金がそれに当たります。

 過去2回の長期渇水により、水源確保が行政の至上課題となり、ダム建設と海水淡水化事業が始められました。この間、異常気象による降水量の減少から本市の水の確保が危機的状況にあったことも承知しています。

それが本年度からの海淡の送水によりおおむね断水の心配はいらなくなりました。

にもかかわらず、この先大山ダム・五ヶ山ダムからの注水に備え、牛頸高区配水池構造工事や同配水管整備も進められ平成16年度決算でも多額の税金がつぎ込まれています。問題は水源確保はできても、水の原価が上がり、責任水量の買い入れが義務付けられることにより、本市の水道会計が赤字に転落し、水道料金の見直しをする時期が迫っていることです。

 上下水道局内での企業努力や、一般会計からの水道事業会計補助金支出の支援をしても乗り切れないと思われます。

水問題は、断水しても、水道料金が値上げになっても、市民からの苦情が出る難しい問題ではありますが、住民負担になる事業である水道企業団への出資金を決算の中に永年計上してきた事には、賛成できません。
また、事業の見直しで住民サービスが廃止になったものもあります。

 個々には列挙致しませんが、市民や弱者へは自立や協働と称して支援を縮小もしくは、廃止にしている面があります。

平成16年度はまだまだ大型開発型の事業を中心としての市民サービスの展開であり、次世代には、個々人の満足度や手厚い支援を中心とした市民サービスに転換されることを切に願うものであるからして、平成16年度決算認定には賛成できません。

 以上で平成16年度大野城市一般会計決算認定についての反対討論を終わります。

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