2003年12月議会
 
1番。日本共産党の松下です。 私は、12月定例会におきまして、

@中学校給食問題について、
A青年の雇用問題について、
B健康診断の取り組みについての3点お尋ね致します。


 まず、大きく1点目の中学校の給食問題です。この問題は、かねてより、市民の皆様の強い要求で有り、その為に、何回となく一般質問でも取り上げられました。

 今までの経緯を聞きますと、すでに20年余りを用していると言われます。日本共産党は、大野町で初めて議席を生んだ頃より、住民要求に応え自校方式を基本としての実施要求をして参りました。

 この間、本市では、署名運動や、8000人に及ぶ市民アンケ−ト、 平成11年6月議会に置きましては、学校給食問題調査特別委員会を設置、先進地の視察、調査報告もされています。そして昨年、 平成14年11月1日に、大野城市中学校給食問題検討委員会設置要綱を定め、本年1月に検討委員会を発足、「今年度中には検討委員会の結果を頂きたいと思っています」と本年6月議会で当局の解答がありました。

 さて1つ目の質問です。

 もう12月です、その検討委員会の答申は出されましたでしょうか? 
先月、情報公開条例に基づき、検討委員会の議事録を請求しました所、委員会は開催しましたが議事録は無いとの事でした。

 大野城市の設置要綱の定めにより発足された、委員会の議事録が無いとは、いかなる理由でしょうか? また、当局は、議事録は把握してあるのでしょうか?

 2つ目は、今までにかなりの時間を掛け、多くの皆さんの意見を聞き、議会でも審議をし、検討委員会で1年の審議がなされ、いよいよ結論に決しようとしています。

 昨年までとは違い、当局でも、検討委員会の答申を受けての、今後の施策案の準備をしてあるものと察しますが、解答をお願い致します。

 次に、青年の雇用問題についてお尋ね致します。 長引くデフレ不況で、雇用問題は大変深刻になっています。特に近年は、青年の就職難が、クロ−ズアップされています。

 しかし、政府の雇用対策は一向に進まず、03年版「国民生活白書」での発表では、完全失業率は98年以降から急上昇し02年には、5.4%にもなっています。特に深刻なのは、25歳未満の若年の失業率が、10%に迫る高い水準になっていると指摘をしている事です。

 これは、企業が、雇用調整をし、新規採用の抑制や希望退職者の募集などを行ってきた結果であります。又、正社員の雇用も95年から減少傾向になり、99年には大幅な減少になりました、しかし一方でパ−ト・アルバイトは過去10年間ほぼ継続して増加し02年には雇用者数にしめる割合が26.7%にもなっています。

 ところで、福岡県の「労働力調査」によりますと、03年4〜6月の完全失業者は18万6千人で失業率6.6%、全国ワ−スト3位です。しかも、15歳から34歳までの若年層は10万2千人で11.4%。これは完全失業者数の実に55%を占めます。

 特に25歳未満の青年の失業者は、4万5千人、14.2%と全国平均を大きく上回っています。若者は、高校・大学を卒業しても、正社員になれず、不安定な雇用環境のフリ−タ−にならざるを得なく、年収も100万円そこそこでとても自立して生活できない状況です。これでは、国の生産性を押し下げ、日本経済の成長を阻害し、ひいては、地方自治にとって、市税収入の減少などの影響も考えられます。

そこで、当局へ4点お尋ねします。

1.本市での高卒以上の青年の就職率はいかほどですか。

2.平成16年度の本市市役所での新規採用計画は何人でしょうか。

3.本年度の、25歳未満の青年の年金の減額・免除の申請は何人有りますか。

4.今後の青年の雇用対策はどんなプランを持ってありますか。

以上4点解答願います。

 最後に、大きな3点目の質問です。

 予防医学の見地での健康診断の取り組みについてお尋ねします。

 03年5月1日に施行されました、健康増進法は、もう皆さんご存じかと思います。25条により市庁舎内・まどかぴあ・銀行・学校等多数の人が利用する施設での喫煙ができなくなった事が一番よく知られているところです。

 政府も国民の健康にもっと積極的に取り組もうとの姿勢では無いでしょうか。

 一方で古くから、と言いましても 58年前の事ですが。1945年12月に長野県の八千穂村で日本初の出張診療、いわゆる集団検診が行われました。今では、全ての自治体や、各種団体、企業等で健康診断が行われています。本年7月に厚生委員会に於きまして、集団検診の発祥の地で有ります長野県の佐久総合病院への行政視察に行って参りました。 

 これからの高齢化社会における地域ケア問題も国民を襲う生活習慣病などの慢性疾患も、根本は本人の健康管理が一番大切だと、そして、その「自助」に付け加えて、回りの支えの「協助」公的機関の 「公助」が一体となって成果が出ると、学んで来ました。又、これからは、「早期発見・早期治療」ではなく、「病気にならない体づくり」の予防医学の重要性が高まっていると言えます。 

 最近は、慢性疾患も大人の話だけでなく、徐々に子供にまで広がり、子供の頃からの総合検診が必要では無いでしょうか? 以上の事を踏まえまして4点お尋ね致します。

1.本市の健康診断の取り組みは、総合検診の回数、受診者数と受診率、要検査の割合と再診率、その後どうしたか?の追跡調査の項目で解答願います。

2.学校検診の内容と、血液検査の必要性は考えてありますでしょうか?

3.関連しますが、次世代の生活環境の意識向上を小学校からの総合健診と生活習慣
の改善を狙った啓発運動や教育の取り組みは考えて有りますでしょうか?

4.小中学校での総合健診を市が負担し、家族とのデ−タ−を比較できるファミリ−
サポ−トプログラム事業は、どのくらいの予算が必要か試算できますか?

解答願 います。

以上で、壇上からの質問を終わります。後は自席にて行いますので宜しくお願いします。
 

自衛隊のイラク派遣に反対する意見書(案)
 

 アメリカとその同盟国軍によるイラク攻撃は大量破壊兵器の未発見により、戦争の大義に対する世界的な信頼を失い、引き続く軍事占領にイラク国民の怒りがイラクを事実上の戦争状態に逆戻りさせ、泥沼状態の戦争へと悪化しているのが、イラク情勢の現実である。

 ここにおいて、小泉内閣は、アメリカの要請と日本の国益を理由にしてイラクの 戦後復興支援の名のもとに、自衛隊のイラク派遣を強行しようとしているが、戦後とは程遠く戦争状態が日毎に激化しているイラクの現状では、戦後の人道的復興支援としての平和的活動に専念する事が困難であることもまた、明らかである。

 悲惨な戦争による破壊的状況からのイラクの復興を願い、命を捧げた二人の日本人外交官の犠牲は、崇高な使命感に基づくものであるが、イラク情勢は二人の犠牲に止まる保障は何ら無く、現状における自衛隊の派遣は、アメリカを敵視する勢力からは、アメリカの同盟国として、自衛隊と日本人が攻撃の標的とされ、さらに身を守る為の反撃はイラク国民に多数の死傷者を出す事が大いに懸念されるものである。

 国連決議を無視してイラク攻撃を強行したアメリカの要請によるイラクへの自衛隊派遣は、戦後の永い時代を平和憲法によって他国を侵略しない日本の非戦の基本姿勢から一転して、事実上の海外派兵により他国民を殺傷する交戦の場への、第一歩を踏み出す事態を招くものに他ならない。

 よって、自衛隊のイラク派遣に関しては下記の通り強く求めるものである。

                 記
1 戦争状態にあるイラクへの自衛隊派遣に強く反対する。

2 自衛隊の海外派遣は、国連による国際承認と要請及び派遣対象国政府の要請による以外は絶対に行わないこと。

3 政府による、戦後復興等の人道的支援の為の人的派遣は、対象国が戦争状態を完全に終結していることを国連が認め、組織的紛争が一掃されたと国際的に認められた地域に限定して行うこと。

 以上のとおり政府においては、現在計画されている自衛隊のイラク派遣を、ただちに中止するよう地方自治法第99条の規定により、意見書を提出致します。

 平成15年12月18日
                                 福岡県大野城市議会

 内閣総理大臣 殿
 外 務 大 臣 殿
 防衛庁 長 官 殿


提案理由を説明
 
 意見書案第7号について提案理由を説明させて頂きます。

 自衛隊のイラク派遣問題は、今現在も、国民的議論の渦中にあります。

 しかし、小泉内閣は、12月9日の閣議に於いて、アメリカの要請と 日本の国益を理由にして、イラクの戦後復興支援の名の基に、自衛隊のイラク派遣を強行しようとしています。

 イラクの現状は戦後とは程遠く、戦争状態が、日毎に激化しています。こうした中での、人道的復興支援として、平和的活動が困難であることも又、明らかであります。

 過日の、二人の日本人外交官の犠牲は、崇高な使命感に基づくものですが、イラクの情勢が二人の犠牲に止まる保障は何ら無く、現状における自衛隊の派遣は、アメリカを敵視する勢力から、同盟国として自衛隊と、日本人が攻撃の標的にされ、更に身を守る為の反撃は、イラク国民に、多数の死傷者を出す事が大いに懸念されます。

それは、戦後の永い時代を平和憲法により、他国を侵略しない非戦の基本姿勢から、一転して、他国民を殺傷する交戦の場への、第一歩を、踏み出す事態を招くものに他なりません。 よって、自衛隊のイラク派遣に反対する意見書を提出するものであります。 

 同意見書の趣旨をご理解頂き、皆様の賛同をお願い致しまして、提案理由とさせて頂きます。

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